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シニアの金言

合格していた筈よ

63歳女性

漢検、準2級が不合格だった母の一言。

 私の母は81歳のとき初めて、「漢字検定」を受けた。やるからには、何でも本気モードの彼女。しっかり準備して、6級に一発で合格。すっかり気持ちが盛り上がり、受験を続けてきた。私もいろいろ手助けしてきた。準備のための勉強相手をして、必要な教材購入にもつきあう。当日は会場まで、送迎。漢字検定は事前に申請すれば拡大鏡も利用できる。母の代わりに申請し、受験会場に持ち込めるようにしてきた。 
 5級、4級、3級と、年々受けるレベルはあがっていく一方、母は加齢に伴い衰えていく。ついに準2級に挑戦するに至り、母は89歳になった。そして受験した。しかし不合格だった。本人は全くもって納得していない。
 母は自らの意志で漢字検定を受け続けるくらい、頭ははっきりしている。
 でも、手が弱っていくのだ。
 母に限らず叔父伯母を見ていても、年をとると上手に字を書けなくなる。いや、 “上手”かどうかどころではない。しっかりと書くことができない。筆圧が足りないし、指先が思うように動かないのだ。
 おそらく“正解”を得られるだけの文字を書ききれなかったのではないか、と私は思っている。母の回答用紙を見ることはできないので、実際のところはわからないのだけれど…。

シニアの金言を読み解く

 日本漢字能力検定協会 からのプレスリリース(https://kyodonewsprwire.jp/release/202407244080( 2024/7/30 14:00))によると、2023年度の年代別、日本漢字能力検定(以下、漢検)の志願者数合計は、1,415,116名。合格者数は、790,425名。そのうち80代の志願者数は1,078名、合格者数は454名。80代は志願者数、合計者数ともに2021年度から2023年度にかけて伸びている。
 同プレスリリースによると日本漢字能力検定協会と京都大学は、共同研究プロジェクトで漢字能力が脳機能の発達・維持に及ぼす効果を科学的に検証。手書きの習慣の多い人と少ない人を比べると、1年後の認知機能テストの点数に有意な差があったという。書く機会を持つ重要性が示されている。近年では、漢検を手書き機会として認知症予防につながると考え、レクリエーションの一つとして漢検の団体受検(※1)を取り入れる高齢者施設も見られるという。※1:団体受検とは、学校や塾・企業などの団体で志願者を10名以上集め、まとめて申し込みを行う方法で、検定会場によって「準会場受検」と「団体公開会場受検」の2つに分かれるとのこと。
 漢字を理解し使う力を高める意義や効果、手書きの効果、挑戦する素晴らしさなどを考えると、漢検を受ける、活用する意義はよく理解できる。会場によって対応の可否が異なるが、事前の問い合わせと配慮希望申請によって車いすでの受験や補聴器の持ち込み使用、拡大鏡(ルーペ)の持ち込み使用が可能。オンライン受験の仕組みもあり、高齢者含め多くの方の参加を可能とする。漢検が、毎日の張りや目標と成りうるだろう。https://cbt-s.com/examinee/kanken-faq/detail/881.html
 一方で、年齢を重ねると、知識や意欲とは別に筆圧、視力、疲れやすさ、移動といった条件が、挑戦のしやすさに影響してくる。だからこそ、これからの高齢社会では、「学びたい」「挑戦したい」という気持ちをどうすれば長く支えられるのか、考えていきたい。

詳しくは

https://nspc.jp/senior/archives/21297/

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