シニア市場に特化した
調査・分析・企画・
コピーライティング・デザイン

株式会社日本SPセンターが運営する
シニアマーケティングに関する専門サイトです。

シニアの金言

「初孫」は、遠いが近い

65歳男性

シニアのデジタル利用を促進させるきっかけとは

 いやぁ、まいった。耳にはしていたが、「初孫」がこんなに可愛く、愛おしい存在になるとは。想像を上回っていた。仕事中も、ふと気になってしまう。思い出すと、ついにやけてしまう。
 
 生まれてから、数週間。顔を見たのは1度だけ。3時間、車を飛ばして、息子の奥さんが出産した病院に会いに行った。小さい身体ながら、一生懸命生きよう、という泣き声に、思わず涙ぐんだ。本当に可愛い。“目に入れても痛くない”という表現が、現実味をもってきた。

 退院後は、奥さんの実家でしばらく暮らしている。里帰り出産、というやつだ。となると、こちらもなかなか会いに行けない。しばらくは頻繁に会えないのではないか、と出産前から気になっていたが、やはり直接会いに行くことは、憚られる。奥さん側の実家は「来てくださって結構ですよ」と、おっしゃってくださるものの、敷居が高い。

 そこで息子夫婦が気遣ってくれたのか、写真共有アプリのダウンロードをすすめてきた。家族内だけで共有するアプリだ。そのアプリに、必ず毎日、画像や動画をアップしてくれる。これで我々夫婦も、毎日孫の顔を拝める。とても毎日が楽しみになった。“新じいじ・ばあば”の会話も自然と増える。生まれてすぐ、の写真と、今日の写真を見比べたりして、日々の成長を実感できる。

 我々シニアも、YouTubeやインスタグラムを、たまには視聴する。でも“はまる”、というまではいかない。スマホもあまり使っていなかった。でも孫の顔が見られる、というだけで、毎日スマホを開く。遠くにいる孫が、すぐ近くの存在に感じられて、今更ながらデジタルの進化に感謝している。
 

(画像は本文の文脈を元に、生成AIで作成)

シニアの金言を読み解く

 内閣府「令和8年版高齢社会白書(全体版)」によると、令和6年のインターネット利用率は65~69歳で87.9%、70~74歳で75.3%、75~79歳で62.7%、80歳以上で33.1%。また令和7年の国際比較調査では、日本の65歳以上のスマートフォン利用率は65.0%。携帯電話・スマートフォンで、家族や友人と連絡する人は84.1%となっている。年々インターネット・スマートフォン利用率が増加傾向にあるのは、周知のことである。

 総務省の「令和6年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」では、60代のSNS利用率は、YouTubeが71.2%、インスタグラムが34.7%となっている。一方、NTTドコモ モバイル社会研究所の2024年1月調査では、60代のYouTubeについて、「月1回以上視聴する人」は58.6%、「自分で撮影した動画を投稿する人」は3.3%となっており、圧倒的に視聴のみの利用者が多い。シニアが自分で発信するのは、まだ少数派である。

 写真や動画の共有サービスである「みてね」や「LINEアルバム」の利用率の調査データは不明だが、「みてね」の運営元であるMIXIは、2019年時点での国内利用者数は400万人を突破、2026年の段階で、世界累計利用者数は3,000万人を突破したと公表している。MIXIが2018年に公表した数字では、「みてね」のアクティブ率は、夫婦+祖父母で利用している家庭の約9割が、週1回以上利用、となっている。

 デジタル・スマホの利用率は増加傾向にある中、“自身で発信する”ことは、まだまだハードルが高い。これは不特定多数に対しての発信に、二の足を踏む心理が働いている。一方、写真・動画の共有サービスは、限られたメンバー内でのやり取りであり、心理的ハードルも低い。今後シニアにデジタルサービスを提供する場合、いかに「守られている」サービスであるか、を意識することが重要といえる。

下記リンク先は総務省「令和6年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」

詳しくは

https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2026/zenbun/08pdf_index.html

アーカイブ