シニアの金言
前を向いて歩けない
63歳男性
心と身体の健康維持に大切なものは「外出」
半年ぶりに学生時代の友人に会う。もう10年以上、定期的に集まっている。実を言うと、前日まで参加しようか迷っていた。家を出るのが億劫になっていたのだ。「何となく面倒」。電車に乗ったり歩いたり。猛暑でもあるので体力的にもきつい。最近自分でも、精神的に以前のようなハツラツさがなくなっていると感じることが多くなった。身体のどこが悪いわけでもないのに。
思い切って会ってみると、やはりその時間は楽しいし、来てよかった、家から出てよかったと思う。もっと家から出なければ、と反省する。ただこの気持ちがいつまで続くのか。いや、続けなければ。前を向かなければ。
集合場所から居酒屋に向かう途中、段差でつっかかってしまった。前を向いて歩いていて、段差も無意識に視界に入っているのに、つまずく。友人も最近つまずくことが多くなったと口々に言う。もうこの歳で前を向いて歩けないのか。下を向いて歩かなければいけない歳になったのか。「フレイル」という言葉が頭をよぎる。コロナ禍で在宅勤務、外出も減り、筋肉量が減っているし何とかしないと、とは思っていたが、こんなにも早く衰えはやってくるのか。いや再度前を向いて歩けるようにならなければ。
前を向きたい。気持ちも視線も。町内では、4年ぶりに子ども祭りが開催されるらしい。何年かぶりに、また焼きそばでも焼いてみるか。つまずき覚悟で、他のおじさんたちと走ってみるか。
シニアの金言を読み解く
内閣府の「令和4年度 高齢者の健康に関する調査」よると、ふだん(散歩なども含め)の外出頻度についての質問では、約6割(59.0%)が「ほとんど毎日」、「2~3日に1回」を合わせると83.2%と8割を超えている。コロナ禍が一旦収束しつつあり、高齢者も外出するようになってきたことがうかがえる。
「この1年間に個人または友人とあるいはグループや団体で自主的に行われている活動を行った、または参加したか、あてはまるものをすべて選択(複数選択可)」する問いに「参加した」という回答は51.6%、「していない」という回答は43.2%とやや拮抗していて、「する派」「しない派」に分かれるようだ。「する派」は80代まで参加率がそう変わらない。
日常生活全般についての満足度を聞いた質問には、「満足している」「まあ満足している」を合わせると、81.3%が満足していると回答している。男女ともに、84 歳までは 8 割台となっている。
外に出て誰かに会う。コロナ禍で自粛させられていたそんな基本的なことが、生活満足度に結びついているのかも知れない。
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