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シニアの金言

「昭和100年」は、ブームだったのか

78歳男性

社会も、生活も、人も、すべてが成長した時代

 2025年は、「昭和100年」「戦後80年」の節目の年であった。様々なメディアで取り上げられ、とくに戦後の、昭和の成長を振り返る記事・番組が多かった。私ももちろん昭和を懐かしみ、また思い出を掘り起こし、自身の経験とすり合わせながら、興味深く読んだり見たりしていた。

 ただひとつ気になったのは、テレビのバラエティ系の番組。「昭和レトロ」を振り返るのは面白くていいのだが、最近の若いタレントは、「え~そんなのあり得ない」「ウソでしょ、今じゃ大問題だよ」「そんなの見たことない!」などの発言が多いのだ。例えば昭和時代は、どこでも喫煙が許されていた(というか問題視されていなかった)。例えばダイヤル式の電話。ダイヤル式の使い方がわからない、とのたまう(プッシュホンなんて出てきたのは、つい最近だし。昭和の後期だけど)。例えば“万博”で並ぶのが嫌、という(そもそも我々世代の“万博”とは、1970年の大阪万博だ。未来の希望を描きながら、数時間もの長蛇の列を作った)。違和感、反論・・・。

 「昭和100年」と振り返り、「昭和レトロ」を懐かしんだり面白がるのはいい。だからといって、その時代を小馬鹿にするのは、少し違う気がする。昭和が、今の時代の礎を作ってきたのだ。昭和に人口が増え、経済も大きく成長し、生活の質も向上した。その時代のおかげで今があるのだ、と年老いた我々は思う。未来への希望を持って、前を向いて一生懸命頑張っていた。果たして今は、前を向いているのか・下を向いていないか、と昭和を生き抜いた世代は問う。

 「令和一桁世代って、こんなことやってたんだって。信じられない~」「令和世代はいいよな、恵まれていて」と、20年後、50年後に小馬鹿にされないように。これから成長鈍化していって、今の時代を後世にうらやましがられないように。現役世代よ、せいぜい頑張ってくれたまえ。

(画像は本文の文脈を元に、生成AIで作成)

シニアの金言を読み解く

 総務省統計局のデータによると、昭和元年(1925年)の人口は約5,970万人、昭和100年(2025年)の人口は約1億2,300万人と、約2倍に増加。また厚生労働省によると、昭和元年(1925年)頃の平均寿命は男性42歳・女性44歳、昭和100年(2025年)の平均寿命は男性81歳・女性87歳と、こちらも約2倍に伸長。100歳以上の人数は、昭和元年(1925年)頃はほぼ0人に近かったのが、昭和100年(2025年)では約10万人にも上る。

 「人生50年」だったのが「人生100年」に、人口6000万人だったのが人口1億2000万人に、と昭和で人口・寿命は倍増した。別の側面から見ると、“子どもの国”から“長寿の国”になったともいえる。

 経済の面で見ると、世界銀行・IMFのデータでは、昭和元年(1925年)頃の一人あたりのGDPは約1,000ドル、対して昭和100年(2025年)では、一時期の世界第2位からは落ちてはきているものの、約34,000ドルと100年間で30倍以上にも伸びている。

 今後、人口減・高齢化がますます進み、人口は減少カーブを描いていく。社会の変化のスピードは、昭和も今も変わらないだろうが、昭和の変化の源泉を知る、高齢者の体験・経験の中に、変化に対応するためのノウハウ、経済成長のヒントがあるかもしれない。「戦争、復興、高度成長、バブル&崩壊、そして超高齢社会まで」この時代を語れる人は、あと20年ほどでいなくなる。貴重で大切な「知恵」を引き継ぐための、残された時間は少なくなっていく。

下記リンク先は総務省統計局 「国勢調査 時系列データ」

詳しくは

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/index.html

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