データの小窓

データ図表だけをチョイスし、
アーカイブ化しました

データアーカイブス

プレシニアとSNS① よく使われるSNSは何か?

 これまで、プレシニアのデジタルツールの活用実態をスマートフォンとメールについて概観してきた。本稿はその終章として、数回にわたり、プレシニアとSNSの関りを概観して見たいと思う。出典はこれまで同様、当研究室の独自調査に拠る。今回はプレシニアが日常的に使用するSNSについてのデータをご紹介する。

 図1.は、日常的に使うSNSは何かを尋ねた回答の結果。全体の母数、1,000人に聞いたものだ。大方の想定内だとは思うが、最もよく使われているのは、やはり「LINE」。64.9%というから、50歳代の3人に2人までもが、LINEを使用していることになる。次に続くのが「YouTubeなど動画投稿サイト」でこの2つが二強と言えるが、2位は、44.6%と半数にも満たない。改めて「LINE」の突出ぶりが見て取れる。

 3位以降は、「Twitter」、「Instagram」、「Facebook」と続くが、使用しているのはいずれも少数派。大雑把に言って、「Twitter」は3人に1人の使用率。「Instagram」、「Facebook」は4人に1人の使用率に留まっている。主要なSNSですら、「LINE]の独り勝ち。ましてや家族内SNSなどの新興勢力は、今のところ誤差範囲のような使用率に留まっており、マーケティング的なツールとしては残念ながら機能し得ないのが現実だ。

 一方、グラフ表側の「いずれも利用していない」の数字に注目すると、プレシニアとSNSの親和性の高さも見えてくる。「いずれも利用していない」人は、全体の16.5%に留まっている。裏を返せば、全体の83.5%が、何らかのSNSを日常的に使用していることになる。特定のSNSに拘泥するのではなく、幅広くメディアとして用いることで、マーケティングメッセージを届け得ると考えるべきだろう。

 男女別・年齢階級別のセグメントは、全体傾向と似た傾向なのか、どうか? 50~54歳男性(図2.)では、「LINE」の使用率が全体傾向を8%余り下回っている。逆に「YouTubeなど動画投稿サイト」は、6%近く上回っている。また、全体傾向では「Instagram」が「Facebook」を僅差で」上回っていたが、このセグメントでは、順位が逆転している。

 同年代の女性はどうだろうか(図3.)? 同年代ながら、男女で異なる傾向が窺えた。50~54歳女性でまず目に飛び込むのが、「LINE」の使用率の高さだ。そのスコアは73.6%。実に4人のうち3人までが、「LINE」を日常的に使用している。50~54歳男性の56.8%とは、なんと16.8%と、実に大きな開きがあることが明らかになった。逆に「YouTubeなど動画投稿サイト」は、同年代男性を11.6%下回っている。これも見逃せない差異である。

 図4.は、55~59歳男性のセグメントを切り出したもの。男性同士では、50歳代前半と後半でほぼ同様の波形を示している。年齢階級による差はあまり認められないようだ。このセグメントに特徴的なのは、4つのセグメントの中で「Facebook」の使用率が最も高くなっていることだ。唯一、30%を超える数字になっている。

 55~59歳女性のセグメント(図5.)も男性同様、年齢階級間の際立った差は認められない。ただ、同年代男性との差は大きく、「Facebook」、「YouTubeなど動画投稿サイト」の利用率が10%程度低くなっていることが特徴的ではある。

 以上、全体傾向とセグメントごとの傾向を俯瞰してきたが、プレシニア世代では、男性より女性の方がSNSへの親和性が高く、とくに「LINE」では、男性に大きく水を開けていることが明らかになった。また、どのセグメントにおいても、「どのSNSも使用していない」と答えた人は、20%を割り込んでおり、SNSを使う人が主流派になっていることも詳らかになった。このことは、次世代シニアへのコミュニケーションにとって大きな示唆を与えてくれている。

   株式会社 日本SPセンター シニアマーケティング研究室 中田典男

<シニアマーケティングに関するお問い合わせ>こちらのメールアドレスにお気軽にご連絡下さい。

このページの先頭へ