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プレシニアとメルマガ① 私用でEメールを使う目的は?

 既報ではあるが、昨年10月、シニアマーケティング研究室では、プレシニア層(50歳代)男女1,000人を対象に、デジタルツールの活用実態を調査した。調査内容は、メディアへの信頼度、SNSの活用実態、スマートフォンとの付き合い方など、多岐に渡る。前回は調査レポート第1弾として、「プレシニアとスマートフォン」の付き合い方に焦点を当ててみた。今回は、第2弾として「プレシニアとメルマガ」の関りについて、4つのテーマに分けて、解説を試みたいと思う。まず本稿では、「プレシニアがプライベートでEメールを使う」実態をご紹介する。「今どき、Eメールなんて私用連絡にそもそも使うのだろうか?」という、当研究室研究員の素朴な疑問から明らかにしたことだ。

 その問いに全体傾向として答えたのが図1.。予想に反して、ほとんどの方が、プライベートでもEメールを使用しているという事実が明らかになった。「読まない・書かない」という方は全体の15.4%に過ぎず、全体の84.6%が何らかの形でEメールを使っているのである。

 使用目的の4つの選択肢の中で、最も上位を占めたのが「知り合いとの連絡に使う」で63.1%。比較的妥当な結果と言えるが、注目したいのは、第2位を占めた「利用している店やサービス、メーカー等からの案内メールを読む」。過半数を占める56.7%というスコアになった。この数字をどう読み解くかは、人によって異なるだろうが、筆者個人としては、商用メールの効果が意外にも大きいことに、少し驚いた。「購読しているメルマガを読む」も過半数に及ばないものの44.5%と、筆者としては高率との印象を受けた。いずれにしてもプレシニア層に対してEメールは、コミュニケーションツールとしてまだまだ大きな存在感を示しているように思われた。

それでは、性別・年齢階級別に区切った4つのセグメントごとに詳しく見てゆくことにしよう。図2.は、50~54歳男性を全体から抽出したものだ。

 このセグメントで特徴的なのは、「知り合いとの連絡に使う」の項目のスコアが全体に比べて、約8%以上も下回っていることだ。4つのセグメントの中でも私的なコミュニケーションが、些か不活性なセグメントと言える。あるいは、すでにSNSへ移行し始めているのかもしれない。また、「読まない・書かない」の項目のスコアは、4つのセグメントの中で最も高く、唯一20%超えとなっている。プレシニアの中では、メッセージとしてのEメールの存在感が低いグル-プだと言えよう。

 同じ50~54歳でも、女性の場合、Eメールの存在感は男性を上回る(図3.)。「知り合いとの連絡に使う」、「案内メールを読む」の項目のスコアは、それぞれ7.6%、6.3%と同年代男性を上回っている。とくに「案内メールを読む」のスコアは、59.6%と6割に迫ろうという勢いだ。

 55~59歳男性は、意外にも(?)Eメールコミュニケーションが最も活性化しているセグメントであることが明らかになった(図4.)。「知り合いとの連絡に使う」の項目のスコアは4つのセグメントの中で最も高く、唯一70%を上回っている。一方で、「読まない・書かない」の項目のスコアは、4つのセグメントの中で最も低く、12.0%に留まった。

 最後に55~59歳女性のセグメントを見てゆこう(図5.)、ここにも、意外な事実があった。同年代の男性に比べて、「知り合いとの連絡に使う」が、10%以上、低いスコアになっているのである。もしかすれば、コミュニーションツールの主役は、SNSに移ってきているのかもしれない。

 以上、全体と4つのセグメントを概観してきたが、結論としてプレシニア層にとって、Eメールでのメッセージングはまだまだ捨てたものではないということだ。反面掲載データだけでは即断できないが、スマートフォン、SNSがそれに取って代わろうとする兆しも見え始めているのではないか? 個人的にはそのように感じた。

   株式会社日本SPセンター シニアマーケティング研究室 中田典男

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