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用語集

た行

用語一覧

大活字本
(だいかつじぼん)

弱視の人やシニアにも読みやすいように、文字の大きさ、行間等を考慮して、大きな活字で組み直した本のこと。12ポイント~22ポイントの大きな文字、見やすい書体が採用されている。また、黒の背景に白抜き文字を使うことでさらに視認性を高めた白黒反転本もある。ネットで購入できる

第3の居場所
(だいさんのいばしょ)

家庭でもなく職場でもない、「第3の場所」。社会学者のレイ・オルデンバーグが「The Great Good Place」で論じた。地元の居酒屋、カフェ、図書館など。個人の生活を支え地域の活性化にも貢献する第3の場所を自転車や徒歩圏にもつことが、長くなるリタイア後の生活に大切としている

唾液量
(だえきりょう)

生きてゆくうえで重要な役割を持つ唾液。その分泌量は30歳くらいで1日に1.5L、しかし高齢になると0.5L程度に減少する場合もあるといわれている。唾液の分泌が少なくなると、ドライマウス状態になり、口やのどが渇く、食事が摂りにくい、発音がしにくいなどの障害が出やすくなる

縦書き・縦組み
(たてがき・たてぐみ)

日本語は本来、縦書きで記される言語である。しかしコンピューターが普及し、ディスプレイ上ではすべて横組みになり、若い世代では横組みが馴染み深くなっている。シニアは子供時代の教科書、成長してからの新聞や雑誌と、縦組みに馴染んできたので縦組みの方が読みやすく、理解しやすい

ダブルケア
(だぶるけあ)

親の介護と育児の両立が求められる状況。その当事者をダブルケアラーとも言う。晩婚化による出産年齢の高齢化等により、その数が増えてきている。全国で約25.3万人が該当すると言われ、その過半数を30代後半と40代前半で占めている

団塊jr.世代
(だんかいじゅにあせだい)

団塊の世代の2世にあたる年代で、概ね1971年~75年生まれが該当する。人口ピラミッドで団塊に続くピークを形成している世代。「最後のマス世代として社会の主役であるはずなのだが、消費の側面での存在感が希薄」と指摘されることも多い。幼少時はバブル、社会に出る頃は就職氷河期という時代環境の中で、賢く合理的な消費をモットーとしているとも言われる

団塊の世代
(だんかいのせだい)

1947~49年、戦後のベビーブーム期に出生した世代。その数が、毎年270万人弱で46年(157万人)、その直後の50年(234万人)と比べ突出している。命名は堺屋太一氏。激しい学生運動を経験し、ビートルズブームなど流行をけん引する主体になった。数が多い分社会に対するインパクトも大きく、定年を迎える頃には一大需要が顕在化すると期待されたことも記憶に新しい

段差解消機
(だんさかいしょうき)

立ったまま、車いすに乗ったままで段差を昇り降りできる機械のこと。玄関の階段や上りかまちなど段差があっても、ラクに昇り降りできる。段差を昇り降りするためには簡易スロープもあるが、一般的に段差の12倍の距離が必要といわれている。段差解消機なら限られたスペースで設置できる

断捨利
(だんしゃり)

消費から節約へ価値転換する人が増えたことや、「片付け・収納」などが注目を見直されたことにより、2010年頃から流行した言葉。いらないものを捨てて整理し、シンプルな生き方を象徴する。シニア世代の入口に差し掛かると必ずと言っていいほど、この考え方と向き合うことになる。マーケティングとしての対象領域は広い

地域共生意識
(ちいききょうせいいしき)

地域の人々と何かすることで自分の豊かさを求めたい、近所に一人暮らしの高齢者がいたら何かをしてあげたい、町会や自治会の世話役を頼まれたら引き受けてもよい、といった同時代を生きる人々と手を携えて生きていこうという意識。地域社会と積極的に関わりをもつ高齢者ほど健康余命が長い

地域包括ケアシステム
(ちいきほうかつけあしすてむ)

高齢者が住みなれた地域で自分らしい暮らしを続けられるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援について、地域で一体的に提供できる仕組み。団塊の世代が75歳以上となる2025年を目処に体制構築が推進されている。保険者である市区町村が中心となり、地域で高齢者の生活を支える

地域密着型サービス
(ちいきみっちゃくがたさーびす)

要介護者が利用できる介護保険サービスの一つ。「短時間・複数回訪問」や「通い・訪問・泊まり」といったサービスを組み合わせて一体的に提供する包括報酬サービス。1つの事業所で多様なサービスを提供することで、利用者は顔なじみの職員により必要なサービスを得られる

着衣着火
(ちゃくいちゃっか)

調理中のガスコンロの火や仏壇のろうそくの火などが、「今着ている服」についてすぐに燃え上がる現象。毎年、全国で犠牲者は100名前後に上る。そのほとんどが高齢者。判断力や運動機能の低下に加え、青色系の色が識別しにくくなり、火が見えにくくなることが要因のひとつといわれている

チャンク
(ちゃんく)

G・ミラーが提唱した認知心理学の用語。人間が知覚する情報のまとまりを意味する。「かたまり」と訳されることもある。日本語は本来の記述方法である縦書きの方がこの「かたまり」とつかみやすいといわれている。短期記憶の力が衰えるシニアには縦書きのほうが内容を理解しやすいと考えられる

超高齢者
(ちょうこうれいしゃ)

これまで、超高齢者の定義は確定していなかったが、先進国では概ね85歳以上を指すことが多く、今後最も増加する年齢層とされている。2017年1月の日本老年学会・日本老年医学会から、75歳以上を高齢者と再定義し、90歳以上を超高齢者とする提言がなされた。「10-20年前と比べ、5-10歳程度の若返りが生じている」ことを踏まえてのことである

超高齢社会
(ちょうこうれいかしゃかい)

世界保健機構(WHO)や国連の定義では、高齢化率(総人口のうち65歳以上の高齢者が占める割合)が21%を超えた社会。因みに7%を超えればを「高齢化社会」、14%を超えれば「高齢社会」と呼ぶ。日本では2007年に高齢化率は21%を超え、「超高齢社会」に突入した

腸内フローラ
(ちょうないふろーら)

ヒトの腸管内に生息する多種・多様な細菌の群集(Flora)を指す。腸内フローラは有益と有害、両面の作用がある。有益な作用としては病原菌の定着阻害、免疫系の活性化、ビタミンの産生など。有害な作用としては腐敗産物や発がん物質の産生、各種腸疾患へ関与があげられる

通所リハビリテーション
(つうしょりはびりてーしょん)

デイケアとも呼ばれる。通所介護(デイサービス)と異なる点は、通所介護が生きがいづくりなど生活リハビリが中心である一方、通所リハビリ(デイケア)は、リハビリが目的。「機能の回復」に重点をおいている。医師や理学療法士、作業療法士、言語聴覚士といった医師・リハビリの専門家が在籍

低栄養
(ていえいよう)

高齢者の低栄養とは、身体を動かすために必要なエネルギーや筋肉や皮膚、内臓などをつくるたんぱく質が不足すること。加齢による食欲の低下や食事が食べにくくなるため食事量が減るのが原因。高齢男性の独り暮らしは特に、低栄養に陥るリスクが高いといわれている

ディフェンシブ・シニア
(でぃふぇんしぶ・しにあ)

非就労で年金以外の毎月の定額収入がなく、健常であり、堅実な暮らしぶりの層。「守り」中心の消費者をイメージして、当研究室が命名。2020年時点における人口は763万人。高齢者人口(65歳以上)3,589万人の21.2%を占めると当研究室では推計している

転出超過
(てんしゅつちょうか)

コロナ禍でのテレワークの普及等もあり、2020年5月以降、東京圏とくに都心の23区での人口流出が目立っている。その前より、55~74歳の年代で流出人口は流入人口を上回っており、そのピークは60~64歳(2014年)。「都市住民の農山漁村への定住願望」の2005vs2014年の比較では、60代で定住願望が13.7%も増加している(20.0→33.7% 内閣府調べ)

転落・転倒
(てんらく・てんとう)

高齢者の事故の2大原因。とくに75歳以上では、転落(30.6%)、転倒(29.1%)が、3位の接触(12.6%)を大きく上回っている。「バスマットやじゅうたん、毛布などに足を取られた」、「靴下が引っかかった」等些細なことも転倒原因になるので侮れない(数値は2013年3月国民生活センター報道発表による)

(還暦)同窓会
((かんれき)どうそうかい)

SNSの普及を背景に、同窓会をめぐるビジネスが成長している。かつての仲間とつながり、同窓会へ発展。大規模な同窓会に、幹事代行サービスが発生。同窓会は参加者の特性がある程度特定できるため、効率的なプロモーションが可能。スポンサー企業がつき、参加者の会費がさがることもある

特定疾病
(とくていしっぺい)

心身の病的加齢現象との医学的関係があると考えられる疾病。介護保険制度における要介護認定の運用を容易にする観点から、個別疾病名を列記している。65歳以下でも特定疾病とされる病気にかかったとき、介護保険を使える。対象は、平成18年4月の見直し以後、16疾病

トクホ
(とくほ)

消費者庁より認可された特定保健用食品の略称。からだの生理学的機能などに影響を与える保健機能成分を含む食品。血圧、血中のコレステロールなどを正常に保つことを助けたり、おなかの調子を整えたりするのに役立つ、などの特定の保健用途に資する旨の表示が認められた食品のこと

都心回帰
(としんかいき)

郊外一戸建てから、便利な都心のマンションに住み替えるシニアが増加。商業施設が閉鎖され、公共交通網が縮小するなど、高齢者にとって住みにくいことが理由。都心では、他の年齢層より時間に余裕がある高齢者をターゲットにした、ビジネス展開が考えられる

トレーニング家電
(とれーにんぐかでん)

ミドル世代の美意識・健康意識に応える、「適度な運動」を手軽に行える家電製品。パナソニックが命名した。装着して歩けば膝周りの筋肉を鍛えられる「ひざトレーナー」、バランスを取るだけで手軽に体幹を鍛えることができる「コアトレチェア」が発売され、今後もシリーズとして充実予定