用語集
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用語一覧
配食サービス
(はいしょくさーびす)
主に高齢者や介護の必要な人向けに、栄養バランスのとれた食事を定期的に宅配するサービス。全国各地の自治体の他、ボランティア団体、民間企業などが提供。今後の伸びが期待できる市場だが、介護・介助を受けている人でも、利用者は12%程度に留まる(2014年1月農林水産省調べ)
廃用症候群
(はいようしょうこうぐん)
過度の安静や活動性の低下により身体に生じる様々な状態のこと。たとえばベッドで長期に安静にした場合には、筋肉がやせおとろえる「筋萎縮」、床ずれといわれる「褥瘡(じょくそう)」などが代表的。予防には、できるだけ寝た状態を存続させないようにすることが大切
白内障
(はくないしょう)
老化で水晶体の透明なタンパク質の分子が大きくなり、白く濁ってくる。その症状が進行した状態が老人性白内障。水晶体の通過光量の減少により、視力低下、目のかすみ、疲れ目などを引き起こす。40歳代から始まり、70歳代では80~90%の人が白内障との説もある
バブル世代
(ばぶるせだい)
1965~69年生まれ。80年代のバブルの時期を若手社会人や大学生として過ごした世代。クルマ、スキー、海外旅行、ブランドとモノ・コト両面での消費を謳歌してきたこの世代は一部から注目されているが、バブル崩壊、その後の所得の伸び悩みも手伝って、消費の牽引役にはならないという悲観的な見方もある
パラサイト・シングル
(ぱらさいとしんぐる)
大学卒業後も親元で基本的生活を依存している未婚者。親を宿主として寄生(パラサイト)しているように見えることから、そのように呼ばれる。親に家事を任せ、収入の大半を小遣いに充てることができ、結婚すると生活水準が下がることから、結婚への動機づけが弱まるといわれている
パワーアシストスーツ
(ぱわーあしすとすーつ)
装着して一体となり、人間の動きを補助するロボット。高齢化した作業現場での作業負担が解消されれば、高齢でも働ける。新たな働き手を呼び込むことにつながり、人手不足の解消にもなる。介護現場で重労働をしている作業者の負担を軽減するのにも大いに役立つ
バンプ
(ばんぷ)
道路の一部を隆起させ、通過する車両に上下の振動を及ぼすことで運転者に減速を促す構造物。高齢歩行者の安全性を守る。視覚効果によって、通行路を狭く見せかけたり障害物があるように見せかけて、ドライバーの注意を喚起しアクセルから足を離させるイメージハンプもある
ヒートショック
(ひーとしょっく)
温度の急激な変化により血圧が上下に大きく変動することで起こる、健康被害。失神、心筋梗塞や不整脈、脳梗塞を起こすことがあり、高齢者に多いことも特徴。「ヒートショック」は医学用語ではないので死亡診断書には出てこない。「溺死」「病死」と記入されるため、正確な統計データはない
ヒアルロン酸
(ひあるろんさん)
動物組織でゲル状をなし、細胞間および組織間をつなぐ粘度の高い結合物質。骨と骨との間の動きを滑らかにする潤滑、緩衝作用や、細菌の侵入を防ぐ、皮膚のみずみずしい張りを保つ効果があるとされる。このことからシニア向けの健康食品や化粧品などでその効用が謳われている
必須アミノ酸
(ひっすあみのさん)
タンパク質を構成する20種類のアミノ酸のうち、体内では合成されず、必ず食物から補給しなければならない9種類のアミノ酸のこと。バリン、ロイシン、イソロイシン、スレオニン(トレオニン)、フェニルアラニン、トリプトファン、リジン(リシン)、ヒスチジン、メチオニン
ぴんぴんころり
(ぴんぴんころり)
生きているうちは元気に暮らし、寿命の尽きたときに患うことなくころりと死にたいという願いを表す言葉。ローマ字表記の頭文字から、PPKと略す。昭和54年(1979)、長野県高森町で高齢者の健康維持運動の標語として造られたという。その後全国に広がった。 その実践には、外出、歯の健康維持、薬の濫用の防止など、いくつかの方法論が提示されている(健康長寿プロジェクト等)
フィア・アピール
(ふぃあ・あぴーる)
シニアは当然、死や病に対して不安、恐怖感をもっている。その不安を明瞭にし、どうすれば不安を除去できるかを訴求する手法。ガン保険などの保険広告は、必然的にフィア・アピールになる。しかし、シニアはそれらから解放されることを願っており、商品やサービスによってはマイナスとなる場合もある
フォースエイジ
(ふぉーすえいじ)
ラスレット(Laslet,1996)の唱えたライフコース4段階区分説の最後の年代。それによるとフォースエイジは「依存・老衰・死の時代」とされる。老衰や癌、認知症、アルツハイマーといった病により他者からの世話に依存する人生の最期。このような最終依存、老耄の年代、死がフォースエイジである
福祉車両
(ふくししゃりょう)
足や手の不自由な人が自分で運転する運転補助装置付きの「自操式」。車いす使用者をはじめ、高齢者や体の不自由な人でも乗り降りしやすくする機構を装備した「介護式」の2種類がある。回転(スライド)シートや、大きな開口部を確保できるドアなどが設計されている。2019年度の福祉車両販売実績は、41,521台、前年度比95.0%(日本自動車工業会発表)
フレイル
(ふれいる)
海外老年医学で使用されている「Frailty(フレイルティ)」に対する和訳。「虚弱」や「老衰」、「脆弱」などが訳語として当てはまる。「加齢とともに運動機能、認知機能等が低下した状態であるが、適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態」(厚生労働省研究班の報告書)
プレゼンティズム
(ぷれぜんてぃずむ)
健康経営のキーワードの一つ。 「出勤しているにも関わらず、心身の健康上の問題が作用して、パフォーマンスが上がらない状態」を指す。例えば、鼻づまりで頭がボーッとして仕事に集中できなかったり、メンタル面の不調から思うように行動できなかったりなどが挙げられる。アブセンティズムと対で用いられることが多い。
プロダクティブ・アクティビティ
(ぷろだくてぃぶ・あくてぃびてぃ)
単に自らの楽しみに完結する活動だけではなく、他者に何らかの力を提供する活動を指す。1.有償労働(収入のある仕事)。2.家庭外無償労働(別居家族への支援、友人や近隣への支援、ボランティア)。3.家庭内無償労働(家事、同居家族への世話)が挙げられる
プロダクティブ・エイジング
(ぷろだくてぃぶ・えいじんぐ)
高齢者も生産に寄与するべきであり、高齢期は生産的な活動にも参加するべきだという考え方。アメリカの老年学の権威であるバトラー(Butler, R. N.) によって提唱された。従来の余暇・趣味の延長ではなく、より積極的な価値や意味づけが求められる概念とも言える
平日・早朝
(へいじつ・そうちょう)
運輸やサービス業界においては平日と休日の利用者数、売上げの平準化は大きなテーマ。シニアの消費が拡大する中で、比較的時間の自由がきくシニアに向けた平日や早朝での割引サービスが増えている。とくに旅行業界では「平日プラン」のシニア集客効果により、平日の稼働率アップを実現している
ペルソナ
(ぺるそな)
実在する人々についての明確で具体的なデータを元に作り上げられた架空の人物。主に製品開発の全プロセスで用いられるが、もちろんマーケティングにも活用できる。ターゲット像を明確にすることで、メッセージの切り口をより鮮やかなものにでき、関係者間の共有も図れる。当研究室では、独自の簡易的フォーマットで、手段を目的化しないペルソナ発想法を提唱している
放送大学
(ほうそうだいがく)
生涯学習機関として、広く社会人等に大学教育の機会を提供する、通信制の大学。放送・面接・オンラインにより授業が行われる。大学卒業や大学院修了を目ざす以外に、必要な科目だけ履修できたり、ジャンルを横断したテーマを研究することができる。社会人経験を生かした学習や研究に、利用しやすい。学生の半数近くが50代以上(放送大学Webサイトより)
放置空き家
(ほうちあきや)
2015年5月に施行された「空き家対策特別措置法」により、公的な強制力が及ぶことになった「放置空き家」。平たく言えば「きちんとした管理がされていない」空家のこと。空き家の所有者は65~74歳が最も多く約3割を占める。60歳以上合計だと72.7%に達する。シニア世代の大きな課題の一つだ
訪問治療
(ほうもんちりょう)
予め医師が診療の計画を立て、定期的に患者の居宅に出向いて診療する医療サービス。病院の療養的に利用が制限され、自宅や有料老人ホームなどで療養することが増加している。病院で受けていた医療サービスを住居先で提供する「在宅医療」を整えることはより重要にとなってきている
訪問リハビリテーション
(ほうもんりはびりてーしょん)
居宅において心身の機能の維持回復や、日常生活の自立に向けて行うリハビリテーション。理学療法士・作業療法士等が訪問し、機能訓練を行う。通所リハビリの年間実受給者数は、125,800人。2015年度 「通所・訪問リハビリテーションの適切な実施に関する調査研究事業」より
ほうれい線
(ほうれいせん)
ほうれい線とは、ヒトの鼻の両脇から唇の両端に伸びる2本の線。しわでは無く、頬の境界線である。主に加齢によって中年以降に目立ち始めることが多く、若年期までは目立たない人もいる。ほうれい線が深くなると年をとった印象となるため、気にかける女性が多い
ポジティブサイコロジー
(ぽじてぃぶさいころじー)
ポジティブサイコロジーとは、「ポジティブ(明るく前向き)」 と 「サイコロジー(心理学)」を組み合わせたもの。心の中のプラスの部分に目を向け、人間の本来の自然治癒力や回復力、心の自己コントロールなど活かした健康法や治療法で人々のQOL(生活の質)を高めようとする考え方
ポスト団塊世代
(ぽすとだんかいせだい)
居1951~1958年生まれ。学生運動が下火になった時期に成人を迎え、一見無気力無関心に見えることから『しらけ世代』とも称される。消費に関しては団塊の世代より多様な経験を有し、嗜好の個人化が始まるのもこの世代。不況期に教育費と住宅ローンを負っていた人も多く、消費は抑制傾向にある。ITを手足のように使いこなす走りの世代でもある
ポリフェノール
(ぽりふぇーのーる)
植物が持つ色や苦味、渋み、アクなどの成分の総称。近年、その抗酸化力によりがんや生活習慣病の発症を低下させる効果があると報告され、注目されている。種類は多く、緑茶のカテキン類、ブドウの皮(赤ワイン)のアントシアニジン類、大豆のイソフラボン類などがある