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データ図表だけをチョイスし、
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おいしさ、栄養価、鮮度、安全性など、食品を購入するときの重視点が年代層や男女で、差があることが数値的にわかった。「国民健康・栄養調査」の結果概要をご紹介しよう。
図1.は男性の年代別のデータ。年代ごとに多少の振れ幅はあるものの、各年代総じて同様の傾向を示している。おいしさ、好み、価格などの項目は、各年代通じてほぼ同等に重視されている傾向にある。一方、季節感・旬、安全性、鮮度といった項目は、年代が上がるにつれてより重視されてゆくという明確な傾向が見て取れた。
一方、女性は? というと、描くグラフの形は総じて男性とほぼ相似形だが、そのスコアは大きく異なる。(図2.)
おいしさ、好みの重視度には、男女差はほぼ認められないが、栄養価、季節感・旬、安全性、鮮度などの重視度は圧倒的に女性の方が高いスコアを記録している。
価格の重視度も女性の方が高いが、男性の食品購入には嗜好性が強く、女性の食品購入には必需性が高い実情を考えれば、充分肯えることだと言えよう。
女性のデータで、もう一つ注目したいのが20代。同年代の男性に比べればまだまし(?)だが、同性の他年代とは、栄養価、季節感・旬、安全性、鮮度を重視する傾向は顕著に低い。
今度はシニア世代だけを抽出して傾向を探ってみよう。(図3.)
4つのクラスターの中で、スコアが突出しているのが、60代女性。ほとんどの項目において、他の3つのクラスターを大幅に凌駕している。複数回答なので、それだけ食への関心が非常に高いと言える。しかしながらこの傾向は年齢を重ねても持続するのではなく、70歳代に入れば、食への関心はガクッと衰えることが見て取れる。
一方、男性は?と言うと、食への関心は低いと言わざるを得ない。
60歳代男女を比較すれば、栄養価、季節感・旬、安全性、鮮度と言った項目で、概ね20~30ポイントのスコアの開きがある。ことに栄養価の重視度に至っては、33ポイントにも及ぶ開きがある。栄養価が気にならない年代ではないはずなのに、スコアが低いのは、専ら他力本願で奥さん任せというところか、趣味としての料理に徹しているというところだろうか?
また、男性60代と70代では、傾向にほとんど差がない。女性での60代vs70代比較とはかなり様相を異にする。
男性では年齢相応の志向性の変化は、女性ほど認められない。
同調査には、食塩と野菜について男女別、年代別の摂取量比較も発表されている。(図4.)(図5.)
食塩の摂取量では、男女とも60代がトップ。次いで、50代、70代以上と、一般的に年齢が上がるほど、食塩の摂取量が増える傾向にある。とくに、60代男性は、1日の接種量が11.6gと、厚生労働省「健康日本21(第2次)」が掲げる目標値8gを3.6ポイントも上回っている。
意外にも30代の摂取量が少なく、男女とも各年代の中で一番低い。それでも30代女性で8.5gと、目標数値を上回っており、減塩への取組はいまだ道半ばである。
一方、野菜はと言えば、これまた意外なことに60代・70代以上男性の摂取量が、他の年代を上回っている。女性もハイスコアだ。但しこちらも、目標値の350g/日には手の届かない数値ではある。
以上、駆け足で調査結果を追ってみた。
食品購入の機会が多いシニア女性に対しては、主観的な「おいしさ」「好み」はさておくとして、「鮮度」「安全性」「季節感・旬」「栄養価」を明確に謳った訴求が有効だろう。塩分過剰、野菜不足をそれとなく啓発しながら…。
日本SPセンター シニアマーケティング研究室 中田典男
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2018年11月30日
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