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シニアマーケティングに関する専門サイトです。

シニアのペルソナ

座標の1点に「明確な顧客像」を描く

シニアマーケティングで成功しているごく一部の事例に共通しているのは、
ターゲットを絞り込み、自分ごととして共感いただき、
その琴線に触れる機能やサービスを適切なメッセージに載せて送り届けていることです。

 弊研究室では、そのための方法論として、膨大なシニア市場を

  1. 4つの大きなグループに類型化する
  2. それぞれの類型ごとに2軸4象限のマトリックスを設け、ニーズをプロットする
  3. 細分化されたニーズに該当する製品やサービスを着想する

というプロセス設計を提唱しています。

 即ち、「市場とひとくくりにするのではなく、全貌を広く見渡したうえで、
座標軸の1点を深くドリリングする」ことに他なりません。

参照:シニアって誰?
https://www.nspc.jp/senior/who/

 そのためには、具体的にはどのような手順を踏めば良いのでしょうか?

 その選択肢の一つが、「明確な顧客像」を描くこと、即ちペルソナを描くことです。

ペルソナとはデータを元に作られた架空の人物像

ペルソナをより詳しく定義すれば、

「ペルソナとは、実在する人々についての明確で具体的なデータをもとに作り上げられた架空の人物であり、
ユーザーが本当に使いたい製品やサービスの実現をサポートするためのツールであり、手法」
(『ペルソナ戦略』ジョン・S・プルーイット著 ダイヤモンド社刊)
と言えるでしょう。

 ペルソナを描く最大のメリットは、特定の顧客に的を絞った、効果的・効率的な戦略構築・情報発信が可能になることです。
副次的要素として、顧客像を鮮明にすることで、関与者グループの中で
ユーザーについての共通言語ができるというメリットも生まれます。

シニアの「時間の多様性」に有効なペルソナの考え方

ペルソナの考え方がなぜ、シニアマーケティングに有効なのでしょうか?
その解のひとつが「シニアの持ち時間の多様性」です。

 図1.はシニアの持ち時間を算出したもの。
この計算によると、大学卒業後定年までのワーキング時間と定年後の自由時間がほぼ等しいことに驚かされます。

 持ち時間に比例して多額の出費を伴うかどうかは別にして、
シニアの消費の一面を捉えた「時間消費」という概念はまさに的を射たものと言えましょう。

図1.シニアの「持ち時間」

図1.シニアの「持ち時間」

図2.はシニアのペルソナの一例。
直感をベースにした簡便なペルソナ(データから導き出すというペルソナ策定の
オーソドックスなプロセスを踏んでいない)ではありますが、いかに多様な価値観が
あるかということが一望できます。

 加えて、多様な価値観を実現するには、時間という資源がないと成り立たない
ことがよくわかります。

図2.ペルソナのマッピング例

図2.ペルソナのマッピング例

ペルソナ策定のいくつかの注意点

 では、具体的にペルソナを策定するにはどうすればよいのでしょう?
注意しておきたいことが3点あります。

 一つは策定するペルソナの数と優先順位についてです。
むやみに多くても消化しきれませんし、数を追うのが決して効果的とも言えません。
通常3~5例が妥当とされています。

 その中のどのペルソナから優先的に取り組むかは、一般的には、当該商品や
サービスの使用頻度、マーケットサイズ、戦略的重要性、購買力などを考慮して
検討することになりますが、当然、経営方針・営業課題によって変わってきます。

 二つめは、ペルソナ策定に大事なことは、「人物像を客観データから導き出す」
ということです。
「実在の人物を選び、その人に合わせて策定していけば簡単だ」
という声も耳にしますが、それでは汎用性は望めません。
実在の人物には癖があり、偏向が否めないからです。

 三つめは、些か逆説的ですが、いたずらにペルソナに精緻を求めないことです。
ペルソナとは、あくまで手段であって、目的は製品開発やメッセージ戦略、
プロモーションにあります。
あまりに精緻すぎるペルソナはその運用を硬直化しかねません。
ペルソナ構築に費やす人的資源、時間資源を考慮に入れれば、CP性にも課題を残します。

ペルソナ描出のためのフォーマットがダウンロードできます

上記3点をカバーしながら、スムーズにペルソナ策定に入れるように、
弊研究室では、独自のフォーマットを用いています。
下記の『White Paper Download Service』から、入手できます。

株式会社 日本SPセンター
 シニアマーケティング研究室 中田典男

※以降のペルソナシートの作成例や、2軸4象限上のペルソナのポジショニング等については、White Paperでご用意しております。
ダウンロードサービスへは以下のバナーからお入りください。

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