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WhitePaper「数字で読む、高齢社会白書令和三年版
覚えておきたい基本数値」を公開しました

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60歳代後半
隠居どころか働き盛り

65~69歳の就業率※

49.6%

 令和2年(2020年)の65~69歳(男女計)の就業率は49.6%。半数の人が働いているということです。平成30年(2018年)の就業率は46.6%。2年間で3%増で伸びた勘定です。 70~74歳の年齢階級も就業率32.5%。これも高いです。
 10年前の平成22年(2010年)と比べると、 60 ~64歳、65~69歳、70~74歳では、それぞれ13.9ポイント、13.2ポイント、 10.5ポイント伸びています。

※就業率とは15歳以上人口に占める就業者の割合をいう。
【出典】総務省「労働力調査」

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65にして
スタート・ビジネス!

65~74歳の男性起業者※の男性起業者全体に占める割合

11.8%

 平成29年(2017年)の時点で、65~74歳男性の男性起業者全体に占める割合は、11.8%に上った。10年前の平成19年(2007年)は7.4%、5年前の平成24年(2012年)は10.1%と増加基調にあります。
 一つ下の55~64歳の年齢階級では、逆の現象が起きています。平成29年(2017年)の構成比は17.0%。確かに前期高齢者層より比率は高いものの、この数字は、10年前の22.0%、5年前の21.7%と漸減傾向にあります。起業の「後ズレ」が進行しているのです。

※「起業者」とは「自営業主」及び「会社などの役員」のうち、今の事業を自ら起こしたものをいう。
【出典】 総務省「就業構造基本調査」

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健康寿命
伸びてはいるが縮まらない差

健康寿命※(男性/女性)

72.14年/74.79年

健康寿命。伸びてはいるが縮まらない差
 健康寿命は、平成28(2016)年時点で男性が72.14 年、女性が74.79 年。15年前の平成13年(2001年)に比べると、男性は2.74年、女性では2.14年伸びています。男性の方が女性より、若干伸び率が高くなっています。
 健康寿命と平均寿命の差は、平成28(2016)年時点で男性が8.84年、女性は12.35年。 15年前の平成13年(2001年)は、男性は8.67年、女性では12.28年でした。ここからわかるように、差はほとんど縮
まっていないのが現実。ここ課題があります。

※「健康寿命」とは日常生活に制限のない期間をいう。
【出典】平均寿命 厚生労働省「簡易生命表」/健康寿命 平成13年は厚生労働科学研究費補助金
   「健康寿命における将来予測と生活習慣病対策の費用対効果に関する研究」、
    平成28年は「第11回健康日本21(第二次)推進専門委員会資料」

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運動習慣者率
前期高齢者で前年を下回る

運動習慣者※の割合(65~74歳男性)

38.0%

 前期高齢者層の運動習慣者率は、令和元(2019)年時点で男性が38.0%、女性が31.1%。男性の方が6.9%上回っています。75歳以上の後期高齢者層はそれ以上に元気です。その運動習慣者率は、男性が46.9%、女性は37.8%。前期高齢者をしのぐ数字です。
 ただ、平成30(2018)年との比較では、前期高齢者層で男女とも、運動習慣者率が低下しているのが気になるところではあります。
 逆に後期高齢者層では、男女とも、前年を上回る結果となりました。

※「運動習慣者」とは、1回30分以上の運動を週2回以上実施し、1年以上継続していると回答した者をいう。
【出典】 厚生労働省「国民健康・栄養調査」

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75歳は、
要介護の分水嶺

65歳以上の要介護等認定者数

645.3万人

 介護保険制度における要介護者等認定者数は、平成30(2018)年度末で645.3万人。平成21年度末(469.6万人)から175.6万人増加しました。
 65~74歳と75歳以上の被保険者で要支援、要介護の認定を受けた人の割合は、65~74歳/要支援の認定で1.4%、同要介護の認定を受けた人が2.9%。それに対して、75歳以上/要支援が8.8%、同要介護は23.3%となっており、75歳以上になると要介護の認定を受ける人の割合が大きく上昇しています。

【出典】 厚生労働省「介護保険事業状況報告(年報)」

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要介護へ誘う、
認知症、脳血管疾患

要介護の主な原因が認知症の割合(65歳以上/女性)

19.9%

 介護が必要になった主な原因は、男女合わせて「認知症」が18.1%と第1位。次いで、「脳血管疾患」15.0%、「高齢による衰弱」13.3%、「骨折・転倒」13.0%と続いています。
 男女別では、男性は「脳血管疾患」が24.5%、女性は「認知症」が19.9%と際立っています。要支援要介護女性の5人に1人が認知症が原因となっているわけです。決して他人事ではない数字です。

【出典】厚生労働省「国民生活基礎調査」(令和元年)

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70歳を境に
「社会とさようなら」

60歳代の社会参加率

71.9%

 60歳以上の者の社会活動(注)の状況は60歳~69歳では71.9%と非常に高い数字を示しています。半面、70歳以上では、47.5%に留まり、半数を割り込む結果となりました。
 男女別では、60~69歳が男性74.9%、女性69.6%と、いずれも高い社会活動参加率を示しています。一方、70歳以上では、男性は51.7%、女性は44.2%と、とくに女性はいささかお寒い数字になりました。

【出典】厚生労働省「平成28年国民健康・栄養調査報告」
(注)質問は「あなたは現在働いていますか。または、ボランティア活動、地域社会活動(町内会、地域行事など)、趣味やおけいこ事を行っていますか。」

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「60の手習い、70の手習い」
今や常識

60歳代の「学習したい」人の割合

81.4%

 60~69歳で81.4%、70歳以上で62.6%の人が「学習したい」と回答しています。ことに60~69歳は、18歳以上の総数の回答率(学習したい)82.3%に比肩する数字です。
 学習したい内容については、 60歳~69歳で「健康・スポーツ(健康法、医学、栄養、ジョギング、水泳など)」が39.8%と最も多く、70歳以上では「趣味的なも
の(音楽、美術、華道、舞踊、書道、レクリエーション活動など)」が31.5%と最も多くなりました。

【出典】 内閣府「生涯学習に関する世論調査」(平成30年) 

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半数に近いスマホ利用率も、
国際的にはまだまだ

60歳以上のスマートフォン利用率

44.5%

 内閣府では、日本の高齢者と諸外国の高齢者の生活と意識を調査するため、昭和55年度から5年ごとに「高齢者の生活と意識に関する国際比較調査」を実施。令和2年の調査は9回目に当たりました。それによると、日本の60歳以上のスマートフォン利用率44.5%という予想を上回る結果が出ました。
 半数に近いシニアがスマホを利用しているというわけですが、実はこの数字、諸外国の後塵を拝しています。アメリカでは62.6%、スウェーデンも58.8%の利用率。ことスマホに関して言えば、シニアの利用は発展途上と言えそうです。

【出典】内閣府「高齢者の生活と意識に関する国際比較調査」( 令和2年度)
・調査対象国:日本、アメリカ、ドイツ、スウェーデン
・調査対象者:各国の60歳以上の男女

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シニアの「会う機会」を奪った
新型コロナ

新型コロナで友人・知人や近所づきあいが減った

55.3%

 各国の60歳以上の人に、新型コロナウイルス感染症の拡大により、生活にどのような影響 があったか尋ねたところ、「旅行や買い物などで外出することが減った」と回答した割合は、 アメリカ76.4%、スウェーデン74.8%、ドイツ 70.5%、日本68.0%、「友人・知人や近所付き合いが減った」は、スウェーデン80.8%、ドイツ 72.0%、アメリカ67.5%、日本55.3%、「別居している家族と会う機会が減った」は、スウェーデン69.3%、アメリカ66.2%、ドイツ56.3%、日本47.3%という結果になった。
 どの項目も日本は4か国中最も低く、他の調査対象国ほど、影響は大きくはないものの、やはり無視できない影響は出ている。

【出典】内閣府「高齢者の生活と意識に関する国際比較調査」( 令和2年度)
・調査対象国:日本、アメリカ、ドイツ、スウェーデン
・調査対象者:各国の60歳以上の男女

詳しくは以下からホワイトペーパー(PDF)としてダウンロードできます。

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